ちょっとひといき
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炭素の  
近年では、最先端分野においても、非常に有望視されている元素「炭素」の未来についてお話していきます。
鉄に炭素をごく少量混ぜると、混ぜた量によって鉄の特性が変化していきますので、合金にとっても非常に重要な元素のひとつです。
また、金属の代替えとして、軽くて丈夫なカーボンファイバが航空機でも非常に多く使われるようになってきました。
さらに、最先端分野では、カーボンナノチューブの研究も進んでいますが、今回はあえてその話はせずに、新材料として注目さている「グラフェン」を取り上げてみます。
 
 
さて、聞きなれない「グラフェン」。
鉛筆の芯
グラフェン
結構身近にありました。
エンピツの芯です。
エンピツの芯は黒鉛でできていますが、この黒鉛はグラフェンの集積物。

グラフェンが幾重にも複雑に層として重なり合わせた物が黒鉛=グラファイトです。

グラフェン
グラフェン
グラフェン
グラフェン
グラフェン
グラフェン
グラフェン
グラフェン
グラフェン
グラフェン
グラファイト
エンピツで書くという事は
グラフェンのカタマリを紙に擦り付けているということになりますかね。
 
グラフェンはカーボン原子1個分の膜ですから、グラファイトの塊からそこまで薄く剥ぎ取る事はムズカシイとされてきました。
そこで、世界で初めてグラファイトからグラフェンの分離に成功グループに、2010年のノーベル物理学賞が授与されたほどです。
ではどうやって原子1個分の薄膜グラフェンを取したのでしょうか?
最新鋭の超微細カッターを開発??
いえいえ、これまた日常的にごく普通な方法だそうです。
その方法とは・・・
  実演してみた写真がこれ  
  テープハガシstep1 テープハガシstep2 テープハガシstep3  
何だかわからない??・・・・・そですよね。   説明します。
小さく切りだしたエンピツの芯をセロテープで挟んでペリっと剥がすと2つに分かれました。
という写真でした。
グラフェンという言葉を使って言い直すと、
ある程度薄くしたグラフェンの層をテープで剥がすと2つの層に分かれました。
これを繰り返していくと最終的には原子1個分の層になるハズ。
テープで剥がしていくという単純な方法ですが、物事はあまり難しく考えるよりも案外単純な発想も必要だと考えさせられます。
 
色々調べていくと、グラフェンには凄い特性がある事が発見されています
 1、今現在知られいるあらゆる物質の中で薄くて透明に近い(炭素原子1個分)
 2、しかも、非常に硬く尚且つ非常にしなやかな性質を持っている
 3、電気抵抗が非常に低く、電子の移動速度が速い
この特性を使うと・・・
 1、太陽電池パネルの変換効率のUP
  限りなく透明に近いので、今まで電気に変換出来なかった赤外線なども太陽パネルを透過するのでエネルギーに変換できる!?
 
従来の太陽電池 従来の発電効率

従来はパネルの色も濃く
発電効率を上げるのはムズカシイ

グラフェンに置き換えると発電効率が大幅に向上
 2、半導体チップの高速化
  現在の半導体の1000倍以上の高速化も可能になり、スーパーコンピュータ並みの性能がノートパソコン並みにの大きさになる日も来る!?
 

 
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