ちょっとひといき
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  年が入れ替わる季節。
  除夜の鐘、新年を告げる鐘、教会から聞こえる讃美歌とベルの音。
  この時期の鐘の音には、なぜか特別な響きが感じられませんか?
      今回は「釣鐘・梵鐘」について書いてみました。
伝来
  普通に釣鐘といえば青銅鋳物製です。
青色とも緑色とも取れる銅独特のサビに覆われた表面をしています。
鋳物だけに、歴史も古く紀元前の中国には原形があったとのことです。
 
もっとも、鋳造技術の進歩によって自由に金属のカタチを創作できるようになると、”たたくこと”で大きく均一な音を出せる金属製の「カネ」を作ろうとしたことは十分納得できる話だと思います。
で、多くの文化や技術の伝来と同じく、中国から朝鮮半島経由で日本に入ってきたと記録されています。
お寺と鐘は切っても切れないほど結びついていますが、もともとインド発祥の仏教には「鐘」は無く、広まる過程で中国の「カネ」と結びついて日本に入ってきた説が一般的なようです。
 
仏具
  梵と書いて「ぼん」と読みます。  
仏教に結びつくこの漢字に鐘を加えて名づけられた仏具が梵鐘。
仏事の合図として使われ、法要の始まりを知らせるための仏具となります。
その後、時間を知らせるためにも使われるようになって
♪やーまの おてらの か~ねがなアーるウー
と歌われるようになりました。
  明け方、あかつきに撞く・・・ 暁鐘(きょうしょう)
  日暮れ時、たそがれに撞く・・・ 昏鐘(こんしょう)    は今でも聞くことがあります
 
つくりかた
装飾も含めた原寸大の図面を基に、引き板を回しながら「型」つくりから始めます。
外型用
外型用引き板
  引き板を回転させて外型造形   外型完成   外型の表面に模様などの装飾   銅合金を1000度~1200度に溶解し鋳型に流し込む 梵鐘用の塗装などを施す
引き板   回転造形   型枠完成   装飾造形  
内型(中子)用引き板
内型用
  引き板を回転させて内型造形   内型完成   内型の表面に模様などの装飾  
 
 
こんな鐘も!
 ♪  歓喜の鐘
  弊社名古屋営業所がある名古屋の中心地、名城公園の東側に久国寺というお寺があり、そこには芸術家の岡本太郎氏がデザインした独創的な形の鐘があります。  
  歓喜の鐘   岡本太郎氏の名前
岡本太郎氏の名前が読めます
 ♪  純金の鐘
こうふくの金の鐘
  とある場所に・・・
 

「こうふくの金の鐘」と
呼ばれるらしいです。

頭にかぶれるくらいの大きさで、
17Kgほどあるそうです。

  叩いてみたいな    まだあるのかな
 
そういえば
  学生時代によく耳にしていたチャイムの音

ヨーロピアンタイプ

 
        「キーン・コーン・カーン・コーン」
                    というメロディは
ロンドンのビッグベンで毎日正午に奏でられている
「ウェストミンスターの鐘」という曲が基になっているんだそうです
ロンドンかあ・・・・遠いな


 
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