ちょっとひといき
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「やきもの」
どれも同じようで産地によって名前が違う程度かなと
思っていました。
陶器とも言うし、磁器とも呼ばれる。
合わせて陶磁器で片づけることもある。
土器とか瀬戸物(せともの)とか
たしか学校の社会科で習ったよなあ・・・
土器は原始時代? せとものは食器? 
素焼き人形ってのも耳にしたことがあるゾ。
同じように見えても何が違うのだろう「焼き物」・・・

 
* そんなわけで、
今回は陶器と磁器についてキングパーツ九州営業所から届いた「おはなし」です。
実はキングパーツも「やきもの」やっています。

1.陶器と磁器の違いは?

陶器 磁器 音は 叩いてみると低い音 叩いてみると陶器より高い音 熱は 伝えにくい 伝えやすい 光は 通さない 通しやすい 原材料 主に粘土 硅石や長石を含んだ陶石を砕いたもの 焼く温度 900°~1200℃ 1300℃ 表面 900℃で素焼き後に高温でガラス化する うわぐすりを塗って1200℃で再度焼く 1200℃を超えるので 硅石が溶け長石と結びつきガラス化する

  陶器にうわ薬を塗りそのうわ薬をガラス化させるか、材料の陶石そのものがガラス化するのかで分かれます。高温で焼く磁器は白い下地に直接模様を描きますが、陶器はうわ薬により模様を焼きだします。塗られるうわ薬により様々な色を表現すことができます。
ここでもやはり金属を利用して様々な色を焼き上げています。
 

金属名 含有量 酸化 還元 鉄(Fe) 1~20% 薄茶・茶・黒 緑・水色・青・黒・茶 銅(Cu) 1~ 5% 緑・青・青緑 マンガン(Mn) 1~15% 茶・黒・ピンク 茶・黒 コバルト(Co) 1~ 5% クロム(Cr) 1~ 5% 緑・茶 緑・茶 亜鉛(Zn) 1~20% 黄・白 - チタン(Ti) 1~15% 薄茶・白・黄 薄茶・白・青

  先ほどキングパーツでも焼きものを作っていますと言いました。
といっても陶芸品ではなく
鋳造する時に溶解した金属を入れる器がまさにやきもの「陶器」になります!
原料も粘土ではなく1800℃の高温まで耐えられる特殊な砂です。
 
  ガス炉・・・焼き物でいうところの「窯」 焼いた陶器に溶けた鉄を注いでいます

2.各地の素敵な焼き物

有田焼 (佐賀県有田町) 瀬戸焼 (愛知県瀬戸市周辺) 久谷焼 (石川県南部地域) 姫谷焼 (広島県福山市加茂町)

信楽焼 (滋賀県甲賀市) 小石原焼 (福岡県朝倉郡) 萩焼 (山口県萩市一帯) 備前焼 (岡山県備前市周辺)

3.幻のやきもの姫谷焼

日本全国には有名なさまざまな焼き物がありますが、キングパーツのある福山市加茂町にも1670年前後20年位の間、姫谷焼という焼き物が作られていた時代がありました。京の陶工が姫君と恋におち、駆け落ちして姫谷に窯を開いたとか、見事な朱色を放つ美しい色絵皿は人の血で描いているとか、謎に包まれた姫谷焼の伝説は多く残されています。江戸初期のごく短期間であったことから幻の焼き物と呼ばれています。
 
 


 
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